雨樋の劣化症状

1雨樋の劣化はどのようにはじまるか

雨樋の劣化は強烈な雨が降った時など、パイプ自体や雨樋の水の量に従って、劣化を起こします。この劣化は、一部に亀裂が入ると、そこから振動をはじめ、雨樋自体の建具との連結部分に疲弊を起こします。疲弊した連結部分から雨樋が、縦型横型双方共に建屋との振動剥離を引き起こします。ですので、少しでも雨樋に劣化が認められた場合には、その雨量に比例して、さらに雨樋が破壊されることになるのです。ひさし部分の下に連結している雨樋が少しで外れていると、雨量の多い時には相当の荷重がかかりますので、ひどい場合には、外壁の損耗ということも起こり得ます。雨量というのは、一つの箇所の水圧として、荷重プラス水流の圧がかかるので、耐荷重だけではない重量が付加されますので、大雨が降ってしまうと、縦雨樋にも、劣化が加速する仕組みです。大雨では滝のように流れますが、もし、雨樋のジョイント部分が外れたりすると、その流れ落ちる水流は滝のような豪流となるので、その雨樋連結周囲の損耗も激しくなります。

雨樋の排水口

 

雨樋にかかる水圧

雨樋自体に流れる水流の量は、雨量としての計算ではなく、屋上やテラス・バルコニー・屋根の総面積に比例して起こります。つまり、雨量に概算して、雨樋の本数や雨樋の構造自体の問題をクリアしていなければ、総荷重としての雨水量は、雨樋一本に対して、そうとうの圧力となり、建屋との連結部分にもかなりの負荷がかかります。それと併せて、水圧がかかる理由に、急速に落下する水量や、その連結部分が曲がっている場合に、水流の速度とあわせた慣性の法則が働きます。ですので、疲弊しやすいのは、雨樋を連結してる部分にひずみが出来たときで、その部分から連結ジョイントが外れやすくなるのです。水が縦の雨樋を落下する際にも、そうとうの雨量では、自然落下に近い大量の重量がかかります。これは、重力的に空気抵抗の少ない状態で落下しますので、落下部分や水流変更部分には、そうとうの圧がかかるのです。ですので、雨樋下部に地面に水流を流し込んでいる場合でも、雨樋下部の損耗となったります。これを防ぐには、屋上面積・外部天井面積に対して、比例するように雨樋の本数や、水流の緩和として、雨樋を増設しなくてはなりません。

 

雨樋じたいがはがれると

雨樋自体がはがれると、その水流は外壁を流れ落ちるようになるか、ひさしの部分から外壁と地上を連結している部分まで直下します。直下した水流は、地面を汚したり、うがちますので、建屋の基礎構造にも変化を与えてしまいます。雨だれ石をうがつよりも、大量の水流が流れたり、落下したりすると、建物の外壁からの雨水の侵入が認められたり、または外壁自体の損耗状態も激しくなります。雨樋が劣化していると認められるのは、雨樋自体の穴が認められることや、その建屋との連結部分が疲弊している事でも確かめられます。ジョイント部分の疲弊は、その雨量に依る振動もかなりの影響をあたえますので、ジョイントに振動負荷がかかっていれば、なおその損耗は時期を追って激しくなるでしょう。そして、雨樋の連結自体が弱くなってくると、ちゃんと水が外部天井から流れなくなり、天井部分から漏水することや、壁面下部の歩行者にも迷惑のかかることになります。雨の量は、その雨樋横部が高いところにあればなおさらで、平屋一階建てではそうではなくても、三階建て以上になれば、かなり危険な水圧です。そして、その雨樋の劣化等にも、歩行者は気を付けなくてはなりません。

 

雨樋の劣化症状には修繕が必要

雨樋の劣化を防ぐには、ちゃんとした修繕が必要です。建屋との連結部分にボルトの損耗がある場合は、あたらしくボルト打ち込みを行わなくてはなりません。そして、適度に下水へ落下する仕組みを仕上げ、下水流としてそれは処理されなくてはならないのです。もし、雨樋から、地面へ流している場合は、その部分に排水側溝を設けるなどして、雨水の逃げ道を作っておかなくてはなりません。地面の土台としても、雨樋の劣化により、その地面の一部分に水が極度に劣化すれば、地盤としても弱くなってしまいます。ですので、地下水処理としても急務であることと、地盤のずれを予防するために、都市部・市街地ではしっかりと下水排水溝に流し込まなくてはならないのです。 雨樋の劣化によって引き起こされるのは、壁面の損耗だけの問題に限らず、きちんとした下水処理を行うという都市計画にも匹敵する話になりますので、その排水の行方がしっかりと、川や海に流されることが重要になります。また、雨樋の設置状況から、道路の方に、その大量の雨水が流れ込んでいる場合には、歩行者だけの迷惑だけではなく、雨水に依る地盤沈降箇所の雨水滞留というかたちになります。都市の地下部分にそれがたまってしまえば、雨樋の正確な設置は、正確な排水設備と一緒にしなくてはなりません。雨樋の劣化を防止するためには、その排水のことも考えてください。
雨樋の劣化症状が確認できた場合、早めに雨樋専門の業者に補修を依頼しましょう。
街の屋根やさん東京では、雨樋などお住まいの点検を無料で行ってくれます。こういった無料点検を行ってくれる業者は多くありますので、そういった専門業者を活用することがおすすめです。