雨降りの季節に知っておきたい、雨樋の破損原因とは?

屋上各ご家庭に設置されている雨樋、ときに雨樋が壊れてしまったりヒビが入ってしまったりすることがあります。雨樋が破損する原因には、どのようなものがあるのか詳しくみていきましょう。

◇そもそも雨樋とは何なのか?

雨樋とは住宅の屋根から地面に伝わるホース状の樋のこと。屋根に流れる雨を集めて地面の一定の場所に流す重要な役目をになっています。もし雨樋がなかったら、どんな状態になってしまうのでしょうか?

雨樋が正しく活用されないと、大雨が直接屋根にたまりそのまま外壁にツラツラと零れ落ちてしまいます。屋根や壁には一定の防水加工が施してあるものの、やはり規定の量をオーバーしてしまうと消耗が早まってしまいます。不規則に屋根から下に水が滴り落ちるため、外出時にバケツをひっくり返したような水の襲撃を受けることも…。雨樋は小さいながらも働き者の建築アイテムなのです。

◇雨樋が壊れてしまう原因とは?

雨樋が壊れてしまう原因は次のようなものがあります。

・ツバメの巣がある
春先の季節に、住宅の軒下に巣を作るツバメ。見ていて微笑ましい光景ですが、雨樋にとっては大きな脅威です。小さく軽いように見えるツバメの巣は、実は思っている以上に頑丈で重量もあるもの。ツバメの巣があるかないかで、雨樋の寿命は大きく変わってしまうこともあります。 ツバメの巣がしょっちゅう作られてしまい困る場合は、ちょっとした対策を。ツバメは光るものを天敵だと思い避ける傾向にあります。ツバメ除けのヒモやCDを並べておくだけでも巣づくりを避ける効果があるようです。

・枯れ葉が詰まっている
雨樋の中は実は雨などの水だけではなく、ゴミも多量に詰まってしまうもの。特に近くに背の高い木がある場合は、風にのって枯れ枝や枯れ葉が雨樋の中に入ってしまうことがあります。 雨樋には雨を貯めておく集水器という部品があるのですが、ココを内側から覗くとどのくらい落ち葉やゴミが詰まっているのか確認することができます。手の届くところにゴミがあれば良いのですが、そうではない場合は堅樋部分の大胆な取り換え工事が必要になります。 庭に背の高い樹木があるとき定期的に造園業者に頼みカットしてもらう、なるべく落ち葉が落ちにくい樹木を選んで植えておくなどの対策が有効です。

・大きな地震が起きたとき
地震列島といわれる日本では、いつどんな大きな地震があるか分かりません。震度5以上の地震に見舞われたときケースによっては、雨樋にヒビが入る・雨樋が斜めに倒れるなどの被害が出ることもあります。 雨樋に被害が出るときは瓦屋根がはがれる・土壁が崩れるなど、他の住宅箇所も何らかの被害を受けていることが多いもの。雨樋のメンテナンスをしながら、その他の箇所も修理すべきところがないかチェックしておきましょう。 また一度斜めになった雨樋は、たとえ真っすぐに戻したとしても傾斜のバランスが悪くなりスムーズに水が流れないこともあるようです。大きく傾いてしまったときはプロの業者に頼むのが安心です。

・大雪に見舞われたとき
雪のシーズンになると雨樋にとってのもうひとつの脅威が大雪です。ふわふわの雪はロマンチックに思えるものの、想像以上に重量が重くひどいときには屋根を押しつぶしてしまうこともあります。 雪が大量に降ったあと雨樋も雪の重みで押しつぶされ、接続部分が壊れてしまうことがあります。一部に亀裂が入る・穴が開くならまだしも、樋が斜めに宙ぶらりんの状態のまま垂れてくることもあり注意が必要です。雨樋が大雪で壊れているのを発見したら無理に修理しようとせず、プロにお任せするのが賢明です。

・金具や部品の劣化が進んでいる
雨樋も人間と同じように年をとります。どんなに上手に使っていても20年~30年の月日が流れると部品が錆びたり、部品の一部が劣化して外れてしまうことがあります。雨樋には色々な部品が使われていますが、特に注意しておきたいのがつなぎ目にある金具。つなぎ目の金具がもろくなると重たく大きい雨樋を支えきれなくなり、破損してしまうことがあります。 見た目は何ともない部分でも点検してもらうと、内部の劣化が予想以上に進んでいることもあります。家のメンテナンスを兼ねて、定期的に雨樋のチェックをおこなうことが大切です。

・豪雨が降ったとき
さっきまで晴れていたのに、突然空が真っ黒になり雨が降り出した…。ゲリラ豪雨や低気圧の影響・台風による長雨は、ときに雨樋を壊してしまうほどのパワーがあります。一気に大量の雨が降ると雨樋は多量の水を受け止めて流すことができなくなり、限界に達します。また雨とともに吹く猛烈な風が追い打ちをかけ、雨樋の寿命を縮めてしまうこともあります。 大雨が降っている最中に、自分だけで雨樋の修理をおこなうのはとても危険な行為です。まずは雨が止むのを待ってから業者に連絡を。無理しないことも大切です。

◇まとめ
雨樋の壊れる原因についてチェックしていきました。ケースによっては雨樋の修復には火災保険が適用できることもあります。上手にこうした保険を活用すれば、たとえ専門の業者に頼んでも出費はごくわずかで済みます。
生活に欠かせない雨樋と上手に付き合って、雨の季節を楽しく乗り切ってください。